性能評価Performance evaluation

性能評価とは

「性能評価」は、建築基準法第68条25(構造方法等の認定)第3項に基づく業務であり、鉄骨製作工場において製作された鉄骨溶接部の性能について、同法施行規則第1条の3(確認申請書の様式)第1項に規定されている国土交通大臣の認定を受けるために必要な評価の審査を行うものです。
この性能評価業務は、国土交通大臣の認可を受けた「性能評価業務規程(性能評価基準を含む)」に基づき、実施され、適合工場には性能評価書が交付されます。

性能評価のメリット

鉄骨の性能評価を取得した工場は、国土交通大臣の審査を経て、大臣認定工場になりますが、そのメリットは次の通りです。

  1. 鉄骨溶接部の性能が保証される
  2. しっかりした検査体制が担保される
  3. 耐震性に優れた鉄骨を提供できる
  4. 鉄骨製作工場の信頼性が高まる
  5. 中間検査・完了検査への対応も安心できる

大臣認定の法的位置付け

大臣認定とは、性能規定化された改正建築基準法に基づき、鉄骨製作工場において製作された鉄骨溶接部の性能について、評価に基づき大臣が認定するものです。

認定書・指定書の法的な意味

認定書
記載内容
下記(認定書に記載されている内容)の構造方法等については、建築基準法第68条の25第1項(同法第88条第1項において準用する場合を含む。)の規定に基づき、同法施行規則第1条の3第1項第一号イ及び同号ロ(1)の規定に適合するものであることを認める。
記載内容の説明
国土交通大臣は構造方法「鉄骨製作工場において溶接された鉄骨の溶接部の性能」について認定している。認定された構造方法は、国土交通大臣があらかじめ安全であるとして、認定書の写しを添えることにより、確認申請において必要な図書から当該部分の図書を除くことができることを認めている。
指定書
記載内容
建築基準法施行規則第1条の3第1項第一号イ及び同号ロ(1)の規定に基づき、確認申請書に添える図書から除く図書として、同項の表一(は)項に掲げる構造詳細図及び同項の表二(一)項に掲げる建築基準法施行令第三章第五節の規定が適用される建築物の構造詳細図(構造耐力上主要な部分である接合部並びに継手及び仕口の構造方法に限る。)のうち下記の建築物の部分に係る図書を指定する。
記載内容の説明
指定書では、確認申請書に添える図書のうち省略できる図書として、構造詳細図及び鉄骨造の建築物又は鉄骨造と鉄筋コンクリート造その他の構造とを併用する建築物の構造詳細図(構造耐力上主要な部分である接合部並びに継手及び仕口の構造方法に限る。)を指定している。

なお、鉄骨製作工場の大臣認定の法的な位置づけは上記のとおりですが、「鉄骨製作工場において溶接された鉄骨の溶接部の性能」を確認するために、性能評価に於いては工場の品質管理体制、社内基準類の整備、社内基準に基づいた適切な製作の実施等が審査されています。

全鉄評が行う性能評価

大臣認定を取得するために必要な評価は、指定性能評価機関の指定を受けた全鉄評が、大臣が認可した「性能評価業務規程」(性能評価の実施方法を定めたもの)に基づき、5年ごとに行います。

評価基準(審査)の内容

書類審査(書類等の確認)
  • 品質管理の組織体制
  • 所定の資格者の有無、及び配置
  • 社内規格(工作基準・検査基準・製作要領書作成基準・外注管理基準)の内容
  • 所定の製造設備・検査設備の有無
工場審査(実態の確認)
  • 主要材料、加工、組立、組立溶接及び溶接に関する品質管理状況
  • 溶接入熱・パス間温度の管理状況
  • 製品の検査方法
  • 製造設備・検査設備の点検状況
  • 社内教育の実施状況

性能評価の審査

審査は、「書類審査」及び「工場審査」からなっており、Mグレード以上の工場審査は評価員2名以上、J及びRグレードの工場審査は評価員2名以上又は評価員と調査員の2名以上で厳正に行われます。その結果は、各地区毎の評価員会において審議され、最終評価がなされます。

評価員、調査員

評価員(全国約150名)は、省令で定める評価員の要件を満たす性能評価員で、大学の教授、准教授とその職にあった方々が多数を占めています。調査員(全国約100名)は、鉄骨に関する専門知識を有する者で、J及びRに限定して審査することを大臣から認められた方々です。

鉄骨製作工場の性能評価に係わるフロー

1.申請準備

申請書のダウンロード
受付期間
前期 後期
4月 10月

2.性能評価の申請と実施

性能評価の申請と実施の流れ
性能評価の申請に必要な書類(正1部)<注1>
  1. 建築鉄骨溶接構造性能評価申請書
  2. 評価申請諸元表
    1. 資格証(写)貼付欄
    2. 雇用保険被保険者資格取得等確認通知書(写)貼付欄
  3. 品質管理組織図及び製作工程図
  4. 製作実績リスト(直近12ヵ月分)

<注2> 審査の内容は書類審査と工場審査の2通りです。

  • 性能評価申請から性能評価書発行まで約6ヵ月かかります。

3.大臣認定書の交付

大臣認定書の交付の流れ
大臣認定の申請に必要な書類(正1部)<注3>
  1. 建築基準法第68条の25の規定に基づく構造方法等の認定申請書
  2. 性能評価書
  3. 印紙(2万円)
  4. 大臣認定申請業務の委任状(全鉄評が認定申請業務を代行します。事務代行手数料は別途申し受けます)